よこはま若者サポートステーション
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15歳~40歳までの就労支援施設です。個別相談を中心としながら、一人ひとりの「働くまでの道のり」を一緒に考えます。多くの機関や団体(人)との関わりの中で皆さんが社会の中で自分らしく生きていけるよう私たちは皆さんの活動を応援しています。

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「溜め」があること。ないこと。
こんにちは。スタッフの凸です。今日は素晴らしい天気に恵まれましたね。夜の気温が1日1日、下がってくるのを感じると、いよいよ秋も深まるなあという気がします。そうそう、昨日、横浜駅西口のロータリーはイルミネーションが始まりました。そんなところからも季節を感じますね。

さて、今日は「溜め」があること。ないこと。というタイトルをつけました。
「溜め」とは何か。これは、以前もご紹介したNPO法人自立生活サポートセンターもやいの湯浅誠氏(今では、反貧困ネットワークの湯浅氏とご紹介したほうが有名でしょうか。)の著書「反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)」という本で紹介されています。

これは本当に名著です。こんなに「自己責任論」を撃破していく本はなかなかないと思います。私たちが、現場でイライラと、なぜ社会はこうあるのか、これが自己責任かと思っていたことが、この本によって随分とスッキリしたというのもあります。
貧困という切り口から紹介されていますが、この若者の問題に照らし合わせても十分に通用する本(もちろん、若者についても論じてあります。)であり、サポステスタッフでも「反貧困」の貸し借りネットワークが一時あったくらいです(笑:買えって話ですね)。

少し中身をご紹介します。

「溜め」、ここでは3種類の溜めが紹介されていました。人により質量の差があるでしょうが、
・お金の“溜め”
・親や親戚など人間関係の“溜め”
・自分に自信がある精神的な“溜め”。
こうした「溜め」がなくなることが、貧困につながる。(貧乏とは違います。)

私はこの「溜め」は就労支援においても、非常に重要な要素になると思います。就職活動や自分の進路を決めていくことは、かなりのエネルギーを費やします。それを支える土台が、この「溜め」であると思います。

例えば、明日からもうお金がない状態で、ゆっくりと仕事のことを考えられるでしょうか?
例えば、家に帰っても親とはほとんど口もきかない、友人も回りにいない状態で、どこで彼の気持ちは支えられるのでしょうか?
例えば、自分に自信がなければ、就職活動どころか、対人関係を作り上げることや新しいステップを踏み出すことなど、なかなかできることではありません。

また、湯浅氏の言う「五重の排除」、つまり、「教育課程」「企業福祉」「家族福祉」「公的福祉」からの排除と続き、遂には「自分自身」からも排除してしまう。これは、サポステに来ている多くの若者の状況と当てはまるのです。

「教育課程」・・・小学校から不登校だった。
「企業福祉」・・・とてもじゃないけど、就職できなかった。あるいは、不安定な日雇いの仕事しかなかった。
「家族福祉」・・・虐待や親の離婚などの家族としての安定がなかった。
「公的福祉」・・・生活保護は取れないが、年収は低い...。
「自分自身」・・・生きている価値なんかない。社会から拒否されている自分。

サポステに来る多くの若者の現状です。決して特別なケースの話ではありません。
そして、彼らには一切「溜め」がない。コミュニティにも属さず、ひたすら圧倒的に孤独です。

私たちはある意味で、この「溜め」を作る一端を担っているのではないかという思い。また、就労支援とは、ただ単なる求職者の側面的な支援ではなく、こうした生活や精神を支える、つまり「溜め」を作ることをひっくるめて「就労支援」と呼ぶべきだと思っています。

また、一方で、社会とのかけはし、はしごとなる存在も必要です。
これは、私たち支援者側だけでは実現不可能です。多くの社会に暮らす人、企業、労働組合、生活支援、教育訓練提供の機関などと一緒になって、倒れることのない「はしご」をかけなければなりません。まだまだ、私たちの作っているはしごは弱弱しく、多くの人が一斉に登れるほどの力はありません。溜めを作る一方で、こうしたことにも取り組まないといけませんね。(体と脳みそが足りませんが、きっと協働でやれば何かしらできるのではと...。)

湯浅氏の著書を通して、若者のすぐ後ろに「貧困」という状態が迫っているんだということを、改めて認識したとともに、NPOとして、今後どうアクションを起こしていくべきなのかを考えさせられるきっかけとなりました。

皆さんと一緒に考えたいテーマでもありましたので、今日は少し固めの話になりました。

ではまた。
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